コーヒーと本があれば基本的に幸せ(出来ればiPhoneも)

より個人的なことを書くために、ボドゲブログから独立させたブログ。カフェと読書記録とアプリとその他つれづれなることを……

『あなたは痛いと知っている』After-talk6(最終回)

作者「中学生の頃、『女子を呼ぶときに苗字で呼び捨てにしない。いやがる呼び名で呼ばない』というマイルールがありまして」
女1「……アバンでジブンガタリとはこれ如何に」
作者「大人になってそういう苗字呼びでいきる男子ってのは微笑ましく見れるけど、まぁ当時としては、男ってだけで偉そうなのは嫌いでした。あ、この話別にオチはないです」
女1「は?」
作者「たまには真面目な話をしようかと思いまして」
女1「……いいけどもうちょっと工夫しようよ」

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――やらやっと最終章

女1「長い……長すぎる今回のアフタートーク
作者「いやいや、私にとってはいいことあるんで」
女1「はぁ」
作者「この前、W009『ほしあいのカニ』の第二版を用意しようと思ったら……ないのよメモが」
女1「……またですか」
作者「でもほら、After-talkに次回の方針書いてあったから、なんとかなるかも」
女1「……これだから作家志望は(ブツブツ)」
作者「じゃあ、最終パラグラフの別案の説明は女1さんにお任せしますね☆」

オールドファッション

オールドファッション

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女1「はいはい(おまかせしますね☆じゃなねぇっての)……このドーナツつまり円環状のものが、ループとか繰り返しの示唆ですよね。わざわざ『オールド』ファッションってのも昔語り(といまの未来)を表してるわけで。で、このドーナツを一口食べると輪を抉って『決』を促すものって意味になって――そうして「僕」がそれを彼女にかざすことは、設定年齢的に離婚(と結婚?)の決断を迫ることになるわけですよね。そうすると「僕」の『左』ポケットに入っているのは結婚指輪(旧か新)で……まぁそれなら彼女は寝ててはいけないんですけど」
作者「でもそういう解釈で行ってもよかったんだけど、結局、円環のままであること、寝たままでいることを選んだ」
女1「もしかして彼女が起きると世界が壊れるからですか」
作者「いや、そんなエウレカセブン的な世界観は採用してるわけでないんだけど……当初は「僕」が起こすことになってたんだけども、起こす必要がないなぁと感覚的に思いまして」
女1「そのせいで「僕」の狂気が際立つという」
作者「ははは……モデルは私なの分かって言ってますよね」
女1「ところで、back numberの曲のリンクがあるのは……」
作者「ああ……『風と月』が本作にも入ってるからですね」
女1「……ここにきて繋がりのないモチーフ――」
作者「……味と思っていただけたら……」

アポトーシス

アポトーシス

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女1「次は髭ダンですか……」
作者「彼女を起こさない選択をしてから、このパラグラフの雰囲気づくりに困ってたところにラジオから流れてきたのがこの曲でして。使っているのは『祭りのあとのように』ですが」
女1「……あれっ? 彼女はもう死んでいるの?!」
作者「まぁそういう解釈もアリですけど」
女1「じゃあ前に言った『風と月』――悠久なるもののモチーフを出してきてそれを否定しているのも――」
作者「唐突に出してきて変だったでしょうが……」
女1「……『風が吹かない』とそもそもリアル感が消えるでしょうが」
作者「……はい、すいません」
女1「だから死んでる(殺されてるかも)って思うでしょ!」
作者「はい、すいません。でも「僕」の狂気のホラーな話だったって解釈も成り立つんですよ――」
女1「うるさい。私はそういうの嫌い」
作者「はい、すいません」
女1「じゃ、そういうことで」
作者「えっ」
女1「ちょうどいい分量なので帰ります……またどこかでお会い、お逢いしましょう!」
作者「……唐突な終了宣言――」

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『あなたは痛いと知っている』After-talk5

女1「ところでいまでも消毒でオキシドールって使ってるんですかね?」
作者「さぁ……それよりもせっかく出してきたこの『オキシドール』の連想が弱くて……前回の『白々しい』のくらいで。本当は『白々しい』でなくて『汗臭い』が入る予定で「対比」だったんですけど「連想」になっちゃいました。パートⅡでは、言葉の文脈を越えた飛躍があんまりないんですよ」
女1「メインはアニマルパレードだもんね」
作者「いや、言い方……」

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――猫、犬、猿、クマー

作者「まぁ実際のところですよ!」
女1「毎度唐突だけど、なんですか?」
作者「オタク系の14歳男子が、大人とはいえ女子相手にそんな流暢に話せるわけないと思いませんか?!」
女1「まぁ……難しいんでしょうね」
作者「そんなわけでⅡパートは先生も生徒側も大いにフィクションですね」
女1「リアリティを求めるとテンポが悪くなって読みづらい、と」
作者「いや、書きづらくて……」

――フィクションだからM(マリア)

作者「このパートは完全にノリで書いてますからね、それを隠そうともしてないし」
女1「マリーMarieだのメアリーMaryだの言ってるあれなんですか」
作者「ノリーNorie」
女1「……」
作者「そう言えば『マドンナ(Madonna)B』も出したし、(性態度の)対比としてマリア(マリー、メアリーはマリアの変形)が出てもいいかと思ったんですが、まぁそれこそ『成人漫画』の方向へ行きそうなんで止めました」
女1「止まって良かったですね……つまりⅡのサブタイはその名残と」
作者「マドンナの出た映画かなにかをもじって、ね」
女1「作中に辞書も出てきて、これだけ『マリア』って言ってるのに『まりや』のほうは出ないんですね」
作者「……出したくても秋ではないし、別れでもないし……」

September

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――どうでもいいけど、「決まり悪い」って表現すき

作者「じゃあ次のⅢパートの話Cさんの登場をカットしようかだいぶ迷いましたけど……一番大事だった『次のパートに入る前に「僕」のあだ名を呼ぶ』という役割が、ラストパートの書き換えによってなくなってしまったので」
女1「お、誰得なオマケ情報」
作者「彼女は彼女でいろいろ抱えていそうですけど、まぁまた機会があればもう少し深く書きましょう……このアフタートークも終わって早く次行かないとねっ!」

――『八月の陽炎』『登高』『愛燦燦』『Atomic Heart』『風をあつめて』

作者「階段を上ろうとするだけで、イメージの渋滞のしようですよ」
女1「階段を降りるのと上がるのがメインの小説ですもんね」
作者「ま、まぁ、構造的にはそうだけど……描写やイメージの跳び様には気合を入れてるとこってことです」

八月の陽炎

八月の陽炎

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作者「前に話した『青春病』はまぁ聴けばわかると思うのでいいとして、マカロニえんぴつの『八月の陽炎』からは歌詞的に選んだのは『紫の影』っていうありきたりなとこだけだけど、全体をただよう『陽炎』みたいな表現はフィルターとして使ってます」
女1「フィルター?」
作者「比喩的な言い方したけど、まぁ感覚的なものなんでそういうしか……」
女1「それよりも『愛燦燦』のほうがアレでしょ?」
作者「ラストシーンの『過去の佇む睫毛と未来を待つ瞼』はもちろん小椋佳先生からで、ここでは『燦燦』がフライングで登場しますが」
女1「愛33-4」
作者「なんでや! 阪神関係ないやろ!」

innocent world

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――「真っ青」とか「群青」でもなく

女1「そんなお決まりはいいとして――この有名な青いブックレットが出てくるとこですけど」
作者「……前にも話した通り、『玻璃(ガラス)』ときているので『瑠璃』で受けてます。『青』とか『群青』のほうが断然『青春』と相性が良いわけですが、それはそれで芯にあたりすぎててどうだろうというのも考慮にあります」
女1「会心のあたりだからって恥ずかしいですか? 堂々とホームラン打たせればいいじゃないですか」
作者「泥臭いヒットこそ瞠目に値するのですよ」
女1「無理に作品最初の『盲目』とかけなくていいですから」
作者「……」

 ――実は踊り場の窓から見える空は少しだった、と思う。

作者「もうラストパートの解説が入らないから脇に話を逸らすけど、本当の母校の踊り場にはね『三角の牛乳パックを積んで運ぶための六角形の専用ケース』を置く高~い棚があって、窓の大半を塞いでたのよね」
女1「テトラパック! ……歳とか出身地とか一気にバレるネタバレ乙です」
作者「ども……ごはんに牛乳、そしてどうにも扱いにくい三角パック……学校にはナゼがあふれてましたねぇ」

三角パックの牛乳が消えたのはなぜ?

 

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『あなたは痛いと知っている』After-talk4

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女1「思ったんだけど……」
作者「なんですか?」
女1「この前あなた言ってたけど、Dさんが上から見下ろしてるシーン――腕組みしてるかもねって言ってたでしょう。それってもう旧アスカの登場シーンじゃないですか」
作者「ああ……確かに」
女1「年代的にエヴァはバッチリでしょう? TVシリーズは1994~95年だったはず」
作者「ま、迎合的なキャラでしたね」
女1「……(余計なこと言いやがったよコイツ)」

――ハゲとハレ

女1「ってかようやくⅡパートですか……最初は本の話ですね」
作者「はいはい、ちゃんと実際に出版されているものですよ」

 
 
 
 
 
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作者「私、図書室に入れてくれるように頼んだ記憶があるんですよね『あしたは晴れた空の下で』を。この作品で出てくる『ハゲ』の先生にね」
女1「……作中ではずいぶんな言いぐさですけど?」
作者「頼んだのは2年でしょうからね……まさかライバルになるとは」
女1「いや、ライバルではないと思うんだけど……」
作者「まだ母校にいるらしいんですよ、時間止まってんじゃないかなぁ彼の周り……」

――それはグーグル先生が現れる前の……

女1「それよりこの国語辞典がどうこうってなんですか」
作者「いや、いつか使えないかなと思ってたのよマジで。でもすっかりググレカスな時代になっちゃったじゃないですか。もうこんなネタは時代錯誤で使えんなと思って、ここで出してみました」
女1「はぁ」
作者「ほんとにそのページの変色が激しいの……みんな『性交』とか『セックス』とか調べすぎ
女1「……あんたもだよ」
作者「てへっ」
女1「せっかく作中ではぼかしてんのに……アカbanされたらどうすんの……」
作者「てへっ」

――真面目で親身で温かみのある良い先生でしたホントに

女1「第2パラグラフからの保健室のシーン、まぁ『保健室』ってちょっと学校内ではちょっと異質な空間と言えなくもないけど……ずいぶん毛色変わるよね?」
作者「根本は黒なのに真ん中は金髪、みたいな? 染め忘れたのかなぁ?」
女1「茶化してますけど、あなたの作品の話ですよ?」
作者「そうそう、長々と茶化してるんですよね……思ったよりノリノリで茶化してしまっただけで、『金隠し』ならぬ『照れ隠し』ですよ」
女1「……なんか他に言うことない?」
作者「……F先生、キャラを崩しまくってごめんなさい……」

――なんだかんだで苦労話

作者「じゃ、じゃあ、ここは解説させて下さい……たった2行程度なんだけど書き直しまくった個所があるんで」

さっき女子トイレから漏れ聞いた、レモン石鹸にくすんだ泡(あぶく)の噂話よりも、いま保健室の大きな玻璃(がらす)にうつる、中庭を闊歩する男子の一団の白々しい喧噪が僕には居心地の悪いモノだったんだ。

女1「とりあえず、『玻璃』は分かります。『玻璃も瑠璃も照らせば光る』」
作者「これがために『瑠璃』も後で出てきますが。『玻璃』をガラスと読ませるのはもちろん、はっぴぃえんどの『風をあつめて』を意識してます」

風をあつめて

風をあつめて

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作者「ガラスの向こうにあるのは『摩天楼の衣擦れ』ではなく、『白々しい喧噪』となるんですけど、これに対応するのが『レモン石鹼』で、色、意味ともに正直ちょっと微妙なんですよね」
作者「それに女子グループの一種の陰惨さを知らないわけじゃないけど、男子グループの男社会的価値観に辟易しているから、それよりも女子の輪のほうがまだフィクションがある、というのを端的に表現するのが大変で」
女1「いまこの喋ったまんま書けばいいじゃない」
作者「いや、その……詩的ノスタルジーとか、ま、まぁ次いきます……」

ただ高きに登りて見下ろしたい猿山には居たくない

女1「あえてカギカッコ付けてないんですか?」
作者「引用元が分かる必要もないので……『高きに登る』つまり杜甫の『登高』です」

作者「この文章内の『猿』は杜甫の『登高』に出てくる”猿嘯哀し”から。後で出てくる”滾々(コンコン)”という表現もこれを踏まえています
女1「……ってか、くるりの『リバー』が今作のイメージ元ってのがないとまず出てこないよ」
作者「『リバー』は『長江』のことだったのかと自分で気づく……ちなみにこの『登高』も中学校の教科書で出てきたはずです」

――「せっかく隣同士だったのに、席が変わっちゃった」

作者「残り文字数が少ないので、もう次のパラグラフに……F先生の話(「僕」に元気がないとG先生が養護のF先生に話していたの)は実話ですけど、より事実を言うと2年生のどこかのタイミングでそれを私は聞いたはず……作品的にはどうでもいい話ですね。しかしまぁ些末なことでうじうじ悩むのもんじゃないですか学生時分って」
女1「――で、本当に、席が隣じゃなくなっただけってハナシなんですか?」
作者「……だって隣同士っていう最強のシチュエーションがなくなるんだよ! その間に物語が始まってもらわないと!
女1「やっぱりあんた少女漫画みすぎだわ」

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『あなたは痛いと知っている』After-talk3

作者「今作の「僕」はわざと遅く教室を出てるんですよね」
女1「なんでです?」
作者「『彼女』が逃げにくいように。こっちが居るのが先だとサッと逃げれちゃうでしょ? 逆にこっちが入っていくようなら、出口を塞げるから逃げにくい」
女1「ああ!」
作者「わかってくれました?」
女1「『策士策に溺れる』タイプね」
作者「……」

――いつか男子トイレと女子トイレという区別もなくなるのだろうか

女1「「僕」が結局何組なのかって出てこないのは意味あるんですか?」
作者「いや特に。4組があってトイレがあって購買があるという並びさえあれば……本当は4組の前にたどり着くまでの『語り』の長さが「僕」と「彼女」の教室の遠さ(心理的な距離感)を表すはずだったのですが、最終パラグラフを入れたことにより、この部分が導入部分になったので」
女1「その意味がなくなったと」
作者「コンテは頭の中にあるんですけどねぇ~校舎の外観、上履きで走る生徒たち、「僕」の背中、通り過ぎるクラスの表札、2つのトイレの出入り口をフィックス、手を洗う生徒からのパーンして主人公を……」
女1「小説のほうの話してもらっていいですか?」
作者「ああ……ちなみに女子トイレで嫌な噂を聞いたという描写もカットしまして、理由は後で出てきますが。いやぁ怖いですよね女子トイレの井戸端会議って……いつかダイバーシティが進んでトイレに男女の区別がなくなると、そういうのどうなるんだろうか……?」

――孤独を感じることなく喧騒からも適度に離れたトコロ

女1「で、ようやく私――じゃなくてDさんが登場しますね」
作者「ちょっと高飛車で自信家な感じに描いてますけど当人はそこまでではないですよ念のため。短いセンテンスに詰め込もうと思うとどうしても、ね」
女1「しかしどうしてDさんがいじめられてる、みたいなの匂わすことを入れ込んだんです? 話の流れからは必要ないでしょう?
作者「それはそこが、スクールヒエラルキーやクラス内事実からは遠い場所であるのを一言で表すため、みたいな……ま、「僕」らはみ出し者には居心地よかったんですよあそこは
女1「でも今思ったんですけど、タイトル的にはそっち(いじめ)方面を掘り下げたほうがふつうな気がしません?
作者「……それホラーか、ホラーチックになりません? そうでないにしても暗い方向にいくのはやだなぁ」
女1「……ですよねぇ」

――五月雨は……4月のあとで

作者「それでまぁ、ここで出てくるEさん(購買のおばちゃん)と緑青――というか、くすんだ緑――が古いもの(昭和的なもの)代表で出てきます」
女1「……Eさんに失礼じゃない?」
作者「いや悪いなぁとは思いつつも……でも昔だって「おばちゃん」とか呼ばず、ちゃんと苗字+さん付けで呼んでましたよ? あと緑色は『初恋』だからってことで」

初恋

初恋

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女1「シーン的に『ひとりの午後』ではないですけど、四月雨が『悲しくさせた』ということ?」
作者「そういえば……雨降らせたな?? あのあたりの(階段をあがっていく)シーン、実は最初『曇天』のままだったけど、結局書き直し続けて結果、雨降らせてたか……でも『初恋』の歌詞は忘却の彼方だった」
女1「適当なもんですねぇ……」
作者「ほら、意識せずともなんか繋がってたってのはよくあることで……」
女1「まあいいや。『緑青』の青のほうは『青春』からでしょ」
作者「もちのろん。青→(左腕の)打ち身→どどめ色ときて『青春病』。砕け散ったのは雨で、粉にはならず『川の流れのようになる』ってなオチで」

青春病

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女1「歌謡曲から最近のポップスへと忙しいですな」
作者「でもまぁアレですよ、このパラグラフの最後でDさんが見下ろす感じって、だいぶ90年代のラノベのヒロインを意識してますよ。書いてはないですけど、腕組みしちゃったりしてるかも」
女1「それならもうちょっと外見を描写してもいいんじゃない?!」
作者「しかし最近はもう盛りのインフレが止まらないよね……表紙でいかに出していくかみたいな――」
女1「……ナニノハナシをしているのかな? どうせ一冊も読んでないくせに」

――思い出はリバー

作者「もう少し紙面に余裕がありそうなので……今回のW014のテーマ曲って、くるりの『リバー』なんですよね、歌詞からは全くコトバを借りてないんですが」

女1「ああ『たいがいな欲望』ですか」
作者「全然叙述には入ってこなかったですけど。『持ち続けたまま』のほうが大事ですけどね」
女1「……オマケ話もいいけど、某団体に引っかからない程度に話してくださいね、お互いね」

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『あなたは痛いと知っている』After-talk2

作者「そういえば、言い忘れてたんだ――タイトルを『知っていて』と『知っている』で随分迷ってたってハナシ」
女1「まいど説明なしに始めますよねここ……オチがあるならどうぞ」
作者「いや、単純現在形の『知っている』のほうが多様な解釈が存在できるかなと」
女1「『ている』→”tale”じゃなくて?」
作者「……ダジャレかっ」
女1「そりゃあんただよ……」

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――Novela Picaresca

作者「タイトル案のなかに『The Secret Goldfish』ってのがありましてですね」
女1「?」
作者「そこは、『ああ、『ライ麦畑でつかまえて』の冒頭で出てくるアレ!』ってビックリしてもらわないと」
女1「……知らんわ」
作者「なかなかに書きづらくて悩んで本をいろいろと漁っていたとき、『ライ麦畑でつかまえて』の後書きで、”現代のピカレスク小説”ってセンテンスを見つけて、ああ捻くれた自叙伝体ってのもいいかって」

女1「主人公の「僕」は悪漢とは対極のモブもモブですけどね」
作者「それはそれで面白いかなぁと思ったんだけど……たいしたことないのに面白そうに語ってるのとか……何よりそう思うと書きやすいのだ野田なのだ」
女1「照れ隠しに限定的なネタを放り込まないで下さいませませ」

――1と2を書いたので3と4を書いた

作者「ストーリーを俯瞰すると『1995年の4月のある日に「僕」が中学校の校舎1階を降りて、また2階に上がる(戻る)だけ』なんですよね」
女1「なんてことない昼下がりですよね」
作者「まぁ分かるとは思いますけど、そこで話されたことがすべてその1日で起こっていることではないですハイ。1日であったこととして、まとめてます」
女1「……1995年って出した意味なくないです?」
作者「書く前は昨今の90年代ノスタルジー作品に乗ろうかと思ってたんですが。『ハイスコアガール』とか『すべての人類を破壊する。それらは再生できない』みたいな」

作者「1995っていまだに有名なドラマもいっぱいあるし、自分も当時は観てたのでいけるかと思ったんですが、書いてても全く入ってこなかった……結局ミスチルの『Atomic Heart』だけ残ったため、1995も残しました」
作者「前回(W009)は0(玲)と1(一ノ瀬)と2(二ノ宮)と1000(千尋)の話にしたので、次回は3と4と5の話にしようとざっくり決めてた(W015)んですが、その前哨戦にこの二つ――3と4の数字で連想するものを書いてみた次第であります」

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女1「しかし今回は女子と女性しか出てこないですけど、ハーレムものじゃない、よね?」
作者「「僕」の夢の話じゃないですよ、そこらへんはちゃんと事実ですから……」
女1「どうせ、AさんとBさんは最初から出すつもりなかったんだろうけど」
作者「……よくご存じで」
女1「どうも――他の実在した人は、ちゃんと人物描写できるはずなのに……」

――女子C&Dさんは「僕」を階段に引き留めるためだけに存在する

作者「……省いてますね描写を。テンポも悪くなると考えて」
女1「ひどくない?」
作者「……どうせ主人公の「僕」との関係でしか成立しない存在だし」
女1「んなまさに『自分勝手』な。そんなんだからキャラが薄い――」
作者「あ、このAfter-talkの2人のだべるモデルって、今作のⅠで出てくる『購買でDさんと雑談してる』のをイメージしてるんですよたぶん」
女1「……たぶん?」
作者「書きながら、そうじゃないかと気づいたってことです」
女1「わたしの素はDさんってこと?」
作者「だけじゃないと思いますけど、大方はそうじゃないですかねぇ……」
女1「……痛いところは話を逸らすのみならず、メタな言及をしてきおって……」
作者「いや、ま、2000字手前で話がややこしくなってきたんでまた次回……」

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『あなたは痛いと知っている』After-talk1

女1「――あれっ? 今回私の出番ですか? ひさしぶりの登場ですけど……」
作者「理由はありますけど、あとで説明すっから。ってかこの出だしのパターン多くね?」
女1「知らないわよ……まぁ、まず読んでみますね」

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――かくしごと

女1「――って私小説だったらやっぱり私要らなくない?」
作者「いや、最終パラグラフでファンタジー的なの入れちゃったから私小説と言えない気が……しかし、あれですわ、私小説なめてた。いやほんと大変だった
女1「はぁ……何が大変だったん?」
作者「おもしろくない
女1「はい?」
作者「他人の興味をひきそうなものがないし、ありふれすぎてて書いててもおもしろくない!
女1「はぁ」
作者「あと壮大に恥ずかしい!」
女1「……じゃあ書かなきゃいいのに」
作者「だって『書く仕事』なんだもの『隠し事』できないわ!」
女1「……またダジャレかよ」

――「恥の多い人生を送ってきました」とか引用できないほどに恥ずかしかった

女1「せっかく本文でアンカー刺したのにねぇ」
作者「挿してもハマらないときもあるんですよ……私小説、そろそろ書けそうな気がしてたのよ……でも結局、最後の段落が自然に思いついて、ようやく書き物として嵌まった感じ。結局フィクション要素をふんだんに挿れないと書けなかった」
女1「さっきから漢字の選択に恣意的なモノを感じますが」

――竹宮ゆゆこ先生のようなタイトルを付けたかった

作者「……ま、ともあれタイトル付けでしたかったことなんですが――」
女1「いや待ってそれあれでしょ『砕け散るところを見せてあげる』とか『あなたはここで、息ができるの?』とかのこと言ってんでしょ? さすがにおこがましくない?」

作者「まぁいいじゃないっすか。パクったわけじゃないんだし」
女1「読んだことあるんすか?」
作者「いやぜんぜん」
女1「をい」

――元ネタでは「ひどい」

作者「で、言葉のほうは『Re:Re:Love』からいただきまして」

Re: Re: Love

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女1「……それは、パクリでは? ってか、プライドとかないんですかねぇ」
作者「しっくりくるコトバがそこで見つかれば、別にいいんですよヒトからもらったものであっても。別の文脈もあれば広がりもできるでしょ」
女1「ふぅ~ん」
作者「『ひどい』を『痛い』に変えました。この『痛い』は『銀河の死なない子供たちへ』からですが、おそらくこの表現にも元ネタがあるんでしょう」

女1「……で、まだ意味を『かくしごと』してるんでしょ?」
作者「あとは、昔の「僕」でも分かるので、あえて書かないっ」
女1「……(じゃあここで書いてる意味なくない?)」

――サブタイトルに意味はない

女1「話を戻すと……その最終段落のサブタイがほぼ『Re:Re:Love』の歌詞の一部なんですよね。種明かしのためのサブタイ?」
作者「いや、サブタイは主に作者の覚書みたいなものなので、あまり気にしなくてよいです。あ、いちおうウェブ媒体へのアップを考えて、目次用の名前でもあります」
女1「じゃあ、この『0.Re:Re』ってのも『Re:Re:Love』からですか?」
作者「いや、アジカンも入ってます」
女1「やっぱり……名曲ですよね」

Re:Re:

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女1「ってことは……言い逃したことを後悔してんですか?」
作者「……」
女1「(図星だったか)」
作者「……えっと『Re:Re:』は傷をつくっても痛がってないですけど、うちの作品のほうでは痛い→病(やまい)→脈、っていう連想で繋がってます、ハイ……」
女1「分かりやすく無視したね」

――「想いはいつも言葉に足りない」

作者「ナラティブというか、文体のほうなんですが……あ、え? もう時間がない?」
女1「……誰と話してんですか?」
作者「……というわけで次回だそうです」
女1「まだほとんど本文に行ってないですけど?!」
作者「また近いうちにお会いしましょ~! (と手を振る)」
女1「どうせ茶番なんですから早く終わらせようよ……」

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『Two and One Thousand ~二ノ宮双葉について私が知っているほんの少しのこと~』あとがき的ななにか

――自分で書いたものに自分でボケてツッコむコーナー再開です。

作者「そんなわけで、ひさびさに聞き手というか、ツッコミ要員の女1さんの登場になるわけです」
女1「てか、私、もう名前出てるんだから千尋で良くない? 今回の作中では『セン』だけどさ」
作者「あれは双葉が付けて気に入ってるあだ名、という設定です」
女1「そうなんだろうけど、『設定』って言っちゃうとなぁ……」
作者「今回のAfter-talk『ほしあいのカニ』の番外編1にあたる↓の作品」

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――ほんとはショートショート程度におさめるつもりだった……

作者「これあれですよね、講座やゼミの課題として出した小説だったら講師の先生にけちょんけちょんに言われるやつですね。モチーフがストーリーに絡まってとっ散らかって。『水』『川』『釣り』『さかな』くらいなら何とかキレイになった気も」
女1「『ジンジャーエール』はあれでしょ? くるりの『ばらの花』からでしょ」

ばらの花

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作者「いつか使いたかったの『ジンジャーエール』!」
女1「あ、そっすか……てかアレなんすか、最初の記号的でひたすら韻を踏んでくる情景描写――その後の次の双葉の人物描写は意外とシンプルだし」
作者「これはあれですね、描写で人物をぽっかり浮かびあがらせたかったのにそれに失敗しただけですね。学校から双葉に会うまでの流れが好きなので削らずそのままで……最初の一行目はめっちゃ書き直してるので、その後のほうにまで気が回らないというヤツですなきっと。まぁ前半部はともかく超短編のつもりの描写をしてる……『含蓄』→『忖度』のセリフの流れとかは完全に音とか語感でそのセリフ言わせてるので、ナラティブ的なバックグラウンドがないんだよなぁ……」
女1「……そういえば、彼女への「線のように細い」って表現も、他に対比する『太い』あるいは折れて壊れる、とかそんな何かに繋がらないのよね……」
作者「ギリ『渓流釣り用の竿』に繋がってる、はず」
女1「『一度だけ父親に渓流釣りに連れていかれた話』はカットしてたじゃん……」

――『ほしあいのカニ』で出せなかった設定をともかく入れ込んだ

作者「カットした話といえば『ほんとはジンジャーエールじゃなくてビールが飲みたかった』ってセリフを入れて、本編『ほしあいのカニ』のビールを飲むところに繋がる……なんて考えてたのですが、どーしてもセリフに落とせなくて」
女1「双葉は私にビール買ってこいなんて言わないでしょ」
作者「そうそう、そういう話も書きたかったんだけどね……」
女1「私の親が離婚協議中(『お話合い』)ってのも一瞬しか出てきませんが……」
作者「うん。結局母親が親権持って、奨学金で大学行って、でも父親にこっそり援助してもらって声優の養成所に通って――『ほしあいのカニ』ではその父親が再婚するから援助も打ち切られそうってなバックグラウンドがありまして――」
女1「それ本編でも出てこない話ですけど……」
作者「あなたが作中で本音に近いところを直接言うわけないでしょう」
女1「いや、感情を吐露するような場面を作ってよ……」
作者「あ、双葉が言ってるあだ名『セン』はもちろん『千と千尋の神隠し』からなんで、二人が出会ったのが『5月(さつき・May)』というジブリ的な小ネタもチラっと入れてます」
女1「……そっちは、要るの?」
作者「要るかどうかと分からない点で言えば、もう少し百合っぽくはしたかったんですけど……ほら、千尋ちゃん家は離婚協議中で、男性に否定的なところがあるんだけど双葉に対しては『惹かれてるんじゃなくて、違う世界が知れて楽しいから』って言うだろうなぁと思って――こっちも憧れどまりかなぁ、と」
女1「ハイハイ恋愛体質じゃなくて悪うございましたねぇ(じゃあ素直に素直なキャラに作ればいいじゃん)」

――場面は別作品(W010)から借りてきた

作者「河原で女2人が話すシーンってのは別の話から借りてきて――というかあっちをボツにしてこっちの作品番号にしました。もとは直接話すんじゃなくてサイマルラジオを通して、好意を持っていた後輩のトークを聴きながら……って状況なんですけど」
女1「読み手的にはどーでもいい情報だけど、書き手的には重要なんね?」
作者「3月のさわやかな季節に合わせたシチュエーションだったのにねぇ……ラストシーンで堤防沿いの桜並木を咲かせるみたいな演出する予定でさぁ、スピッツの『ロビンソン』16秒間イントロのアルペジオでラジオごしに告白されるシーンがさぁ」
女1「(無視して)それで幻想的な感じにしてるんですね最後」

ロビンソン

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作者「別に「河原の道を自転車ではし」ったりはしないんですけど……元のシーンが『ホワイト』デーに合わせてるから『白々しい』って表現で残してるんだっけかな? 一白、二黒、だからだっけ?」
女1「いや知らないわよ……てか今回の最後のシーン、描写的に私は釣られる魚じゃない? 双葉の手を掴んで「売春なんかやめて私と付き合って!」とか言って連れ去った方がドラマチックだった?
作者「あ~ぁ(考えてなかった)」
女1「ああ(考えてなかったな)」
作者「『鱗』を描写に入れ込むことしか考えてなかったわ」
女1「今度は秦基博かよ」

鱗(うろこ)

鱗(うろこ)

  • 秦 基博
  • J-Pop
  • ¥255
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女1「どうせ私は「鱗のように身に纏ったものを捨て」ることができなかった、とか言うんでしょ大体分かってるわよ」
作者「あぁ……まぁでも近くに女装した一ノ瀬くんいるから、やっぱダメだわ」
女1「は?」
作者「大柄で、黒髪ロングの女性?とあなたがすれ違うところ書きたかったんだけど作中には入らなくてさ」
女1「えっと」
作者「双葉の次のお客さん……っていうか客じゃなくて……ま、ふたり、幸せに駆け落ちするでしょう姉さん女房だし」
女1「は?!」
作者「同学年だからって同じ歳と思うなよ、みたいな?」
女1「裏設定暴露しちゃっていいの?」
作者「一ノ瀬唯人くんと二ノ宮双葉さんの『六本木心中』な話は書くつもりないので、いいっしょ」
女1「女装してる理由だけでも教えてほしいわ……」
作者「理由はあるけど……話が長くなるから終わります! ちまちまと本編の2版作業に入ったり、次の話書いたりしますので、今後ともよろしくお願いします!」

女1「次の話はたぶん三と四の人が出てくると思います!」

作者「いうなよ……」

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