コーヒーと本があれば基本的に幸せ(出来ればiPhoneも)

より個人的なことを書くために、ボドゲブログから独立させたブログ。カフェと読書記録とアプリとその他つれづれなることを……

映画『ここは退屈迎えに来て』配信の鑑賞記録とかとか

 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 

A post shared by 相沢ユウ (@yuk.sim_o)

すごく邦画らしい展開で、ストーリー的な盛り上がりはないけどシーン・カットで魅せる感じかな。なんにせよ、100分以下のランディングタイムだからというのが観ようかと選んだ大きな理由です(時間がねぇ……)

ロング画の長尺が多くてそれは好み。椎名妹を乗せた車が通り過ぎ、カメラだけ書店前にそのまま残ってサツキが遠藤の車に乗るまで一連なのは面白かった。

車に乗る、降りるシーンはいつも遠くから引きで撮ってて不思議な感じ。物語でも出てくるけど、田舎なんだから生活に車マストってこと風景の中にいさせたかったのかな。ただ室内では手持ちカメラが多く、他者視点を意識してるんだと思うけどカメラが細かく動いてタブレットだとかなり見づらい。

地方都市の描写がこの映画の世界観をしっかりと表現してると思う。最初フラットで広い道路が続くから高松かと思ったけど、富山あたりなんですね舞台。チェーン店の看板がそこかしこにあって、でも郊外はだたっぴろくて、まさによくある日本の地方都市って感じで。ストレートの長い、広い道路もそう。

あと2回あるラブホに車で入るとこのカットもなんか良い。引き画に日常感がありつつ郊外の廃れてるけど目立つ建物ってのが、ローカルな味が。

音楽がかなり重要なキーになるところも嫌いではない。サンボマスターとかフジファブリックとか。

茜色の夕日

茜色の夕日

  • provided courtesy of iTunes

 

しかしまぁ地方都市に住む若者たちの悲哀――学校出ても地元に残り、狭い世界の古い価値観でごちゃごちゃせざるを得ない者たちと、卒業して上京した出戻り組はやっぱり「負け組」で、かつての狭い世界にもう戻ることもできない疎外感のなかにいる者たちの断絶――が描かれていて、今さらといえば今さらなテーマなんですが、まぁ刺さるモノがありますね当事者的な立場であるだけに。

てか、話題の中心にいた椎名くん――小さな山(高校)のイケメンボス猿のような存在――は、やっぱりそんなイケメンじゃなくて、だけど女優陣がキレイなんで、何でそんな彼を取り合いになるんだとは思いましたが、観てよかったと思いました。

私も昔、新保君のようなことを考えたような、考えなかったような……

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by 相沢ユウ (@yuk.sim_o)

いま思い出したんですけど、やっぱりこういう退屈な田舎はウンザリみたいな作品、私好きなんだなと思い直した次第です。

(たいてい、セックスくらいしかすることないって話になるんだよな。オタクには小説やマンガ、ゲームがあるから何とかなるけど)