コーヒーと本があれば基本的に幸せ(出来ればiPhoneも)

より個人的なことを書くために、ボドゲブログから独立させたブログ。カフェと読書記録とアプリとその他つれづれなることを……

『あなたは痛いと知っている』After-talk3

作者「今作の「僕」はわざと遅く教室を出てるんですよね」
女1「なんでです?」
作者「『彼女』が逃げにくいように。こっちが居るのが先だとサッと逃げれちゃうでしょ? 逆にこっちが入っていくようなら、出口を塞げるから逃げにくい」
女1「ああ!」
作者「わかってくれました?」
女1「『策士策に溺れる』タイプね」
作者「……」

――いつか男子トイレと女子トイレという区別もなくなるのだろうか

女1「「僕」が結局何組なのかって出てこないのは意味あるんですか?」
作者「いや特に。4組があってトイレがあって購買があるという並びさえあれば……本当は4組の前にたどり着くまでの『語り』の長さが「僕」と「彼女」の教室の遠さ(心理的な距離感)を表すはずだったのですが、最終パラグラフを入れたことにより、この部分が導入部分になったので」
女1「その意味がなくなったと」
作者「コンテは頭の中にあるんですけどねぇ~校舎の外観、上履きで走る生徒たち、「僕」の背中、通り過ぎるクラスの表札、2つのトイレの出入り口をフィックス、手を洗う生徒からのパーンして主人公を……」
女1「小説のほうの話してもらっていいですか?」
作者「ああ……ちなみに女子トイレで嫌な噂を聞いたという描写もカットしまして、理由は後で出てきますが。いやぁ怖いですよね女子トイレの井戸端会議って……いつかダイバーシティが進んでトイレに男女の区別がなくなると、そういうのどうなるんだろうか……?」

――孤独を感じることなく喧騒からも適度に離れたトコロ

女1「で、ようやく私――じゃなくてDさんが登場しますね」
作者「ちょっと高飛車で自信家な感じに描いてますけど当人はそこまでではないですよ念のため。短いセンテンスに詰め込もうと思うとどうしても、ね」
女1「しかしどうしてDさんがいじめられてる、みたいなの匂わすことを入れ込んだんです? 話の流れからは必要ないでしょう?
作者「それはそこが、スクールヒエラルキーやクラス内事実からは遠い場所であるのを一言で表すため、みたいな……ま、「僕」らはみ出し者には居心地よかったんですよあそこは
女1「でも今思ったんですけど、タイトル的にはそっち(いじめ)方面を掘り下げたほうがふつうな気がしません?
作者「……それホラーか、ホラーチックになりません? そうでないにしても暗い方向にいくのはやだなぁ」
女1「……ですよねぇ」

――五月雨は……4月のあとで

作者「それでまぁ、ここで出てくるEさん(購買のおばちゃん)と緑青――というか、くすんだ緑――が古いもの(昭和的なもの)代表で出てきます」
女1「……Eさんに失礼じゃない?」
作者「いや悪いなぁとは思いつつも……でも昔だって「おばちゃん」とか呼ばず、ちゃんと苗字+さん付けで呼んでましたよ? あと緑色は『初恋』だからってことで」

初恋

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女1「シーン的に『ひとりの午後』ではないですけど、四月雨が『悲しくさせた』ということ?」
作者「そういえば……雨降らせたな?? あのあたりの(階段をあがっていく)シーン、実は最初『曇天』のままだったけど、結局書き直し続けて結果、雨降らせてたか……でも『初恋』の歌詞は忘却の彼方だった」
女1「適当なもんですねぇ……」
作者「ほら、意識せずともなんか繋がってたってのはよくあることで……」
女1「まあいいや。『緑青』の青のほうは『青春』からでしょ」
作者「もちのろん。青→(左腕の)打ち身→どどめ色ときて『青春病』。砕け散ったのは雨で、粉にはならず『川の流れのようになる』ってなオチで」

青春病

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女1「歌謡曲から最近のポップスへと忙しいですな」
作者「でもまぁアレですよ、このパラグラフの最後でDさんが見下ろす感じって、だいぶ90年代のラノベのヒロインを意識してますよ。書いてはないですけど、腕組みしちゃったりしてるかも」
女1「それならもうちょっと外見を描写してもいいんじゃない?!」
作者「しかし最近はもう盛りのインフレが止まらないよね……表紙でいかに出していくかみたいな――」
女1「……ナニノハナシをしているのかな? どうせ一冊も読んでないくせに」

――思い出はリバー

作者「もう少し紙面に余裕がありそうなので……今回のW014のテーマ曲って、くるりの『リバー』なんですよね、歌詞からは全くコトバを借りてないんですが」

女1「ああ『たいがいな欲望』ですか」
作者「全然叙述には入ってこなかったですけど。『持ち続けたまま』のほうが大事ですけどね」
女1「……オマケ話もいいけど、某団体に引っかからない程度に話してくださいね、お互いね」

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『あなたは痛いと知っている』After-talk2

作者「そういえば、言い忘れてたんだ――タイトルを『知っていて』と『知っている』で随分迷ってたってハナシ」
女1「まいど説明なしに始めますよねここ……オチがあるならどうぞ」
作者「いや、単純現在形の『知っている』のほうが多様な解釈が存在できるかなと」
女1「『ている』→”tale”じゃなくて?」
作者「……ダジャレかっ」
女1「そりゃあんただよ……」

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――Novela Picaresca

作者「タイトル案のなかに『The Secret Goldfish』ってのがありましてですね」
女1「?」
作者「そこは、『ああ、『ライ麦畑でつかまえて』の冒頭で出てくるアレ!』ってビックリしてもらわないと」
女1「……知らんわ」
作者「なかなかに書きづらくて悩んで本をいろいろと漁っていたとき、『ライ麦畑でつかまえて』の後書きで、”現代のピカレスク小説”ってセンテンスを見つけて、ああ捻くれた自叙伝体ってのもいいかって」

女1「主人公の「僕」は悪漢とは対極のモブもモブですけどね」
作者「それはそれで面白いかなぁと思ったんだけど……たいしたことないのに面白そうに語ってるのとか……何よりそう思うと書きやすいのだ野田なのだ」
女1「照れ隠しに限定的なネタを放り込まないで下さいませませ」

――1と2を書いたので3と4を書いた

作者「ストーリーを俯瞰すると『1995年の4月のある日に「僕」が中学校の校舎1階を降りて、また2階に上がる(戻る)だけ』なんですよね」
女1「なんてことない昼下がりですよね」
作者「まぁ分かるとは思いますけど、そこで話されたことがすべてその1日で起こっていることではないですハイ。1日であったこととして、まとめてます」
女1「……1995年って出した意味なくないです?」
作者「書く前は昨今の90年代ノスタルジー作品に乗ろうかと思ってたんですが。『ハイスコアガール』とか『すべての人類を破壊する。それらは再生できない』みたいな」

作者「1995っていまだに有名なドラマもいっぱいあるし、自分も当時は観てたのでいけるかと思ったんですが、書いてても全く入ってこなかった……結局ミスチルの『Atomic Heart』だけ残ったため、1995も残しました」
作者「前回(W009)は0(玲)と1(一ノ瀬)と2(二ノ宮)と1000(千尋)の話にしたので、次回は3と4と5の話にしようとざっくり決めてた(W015)んですが、その前哨戦にこの二つ――3と4の数字で連想するものを書いてみた次第であります」

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女1「しかし今回は女子と女性しか出てこないですけど、ハーレムものじゃない、よね?」
作者「「僕」の夢の話じゃないですよ、そこらへんはちゃんと事実ですから……」
女1「どうせ、AさんとBさんは最初から出すつもりなかったんだろうけど」
作者「……よくご存じで」
女1「どうも――他の実在した人は、ちゃんと人物描写できるはずなのに……」

――女子C&Dさんは「僕」を階段に引き留めるためだけに存在する

作者「……省いてますね描写を。テンポも悪くなると考えて」
女1「ひどくない?」
作者「……どうせ主人公の「僕」との関係でしか成立しない存在だし」
女1「んなまさに『自分勝手』な。そんなんだからキャラが薄い――」
作者「あ、このAfter-talkの2人のだべるモデルって、今作のⅠで出てくる『購買でDさんと雑談してる』のをイメージしてるんですよたぶん」
女1「……たぶん?」
作者「書きながら、そうじゃないかと気づいたってことです」
女1「わたしの素はDさんってこと?」
作者「だけじゃないと思いますけど、大方はそうじゃないですかねぇ……」
女1「……痛いところは話を逸らすのみならず、メタな言及をしてきおって……」
作者「いや、ま、2000字手前で話がややこしくなってきたんでまた次回……」

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『あなたは痛いと知っている』After-talk1

女1「――あれっ? 今回私の出番ですか? ひさしぶりの登場ですけど……」
作者「理由はありますけど、あとで説明すっから。ってかこの出だしのパターン多くね?」
女1「知らないわよ……まぁ、まず読んでみますね」

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――かくしごと

女1「――って私小説だったらやっぱり私要らなくない?」
作者「いや、最終パラグラフでファンタジー的なの入れちゃったから私小説と言えない気が……しかし、あれですわ、私小説なめてた。いやほんと大変だった
女1「はぁ……何が大変だったん?」
作者「おもしろくない
女1「はい?」
作者「他人の興味をひきそうなものがないし、ありふれすぎてて書いててもおもしろくない!
女1「はぁ」
作者「あと壮大に恥ずかしい!」
女1「……じゃあ書かなきゃいいのに」
作者「だって『書く仕事』なんだもの『隠し事』できないわ!」
女1「……またダジャレかよ」

――「恥の多い人生を送ってきました」とか引用できないほどに恥ずかしかった

女1「せっかく本文でアンカー刺したのにねぇ」
作者「挿してもハマらないときもあるんですよ……私小説、そろそろ書けそうな気がしてたのよ……でも結局、最後の段落が自然に思いついて、ようやく書き物として嵌まった感じ。結局フィクション要素をふんだんに挿れないと書けなかった」
女1「さっきから漢字の選択に恣意的なモノを感じますが」

――竹宮ゆゆこ先生のようなタイトルを付けたかった

作者「……ま、ともあれタイトル付けでしたかったことなんですが――」
女1「いや待ってそれあれでしょ『砕け散るところを見せてあげる』とか『あなたはここで、息ができるの?』とかのこと言ってんでしょ? さすがにおこがましくない?」

作者「まぁいいじゃないっすか。パクったわけじゃないんだし」
女1「読んだことあるんすか?」
作者「いやぜんぜん」
女1「をい」

――元ネタでは「ひどい」

作者「で、言葉のほうは『Re:Re:Love』からいただきまして」

Re: Re: Love

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女1「……それは、パクリでは? ってか、プライドとかないんですかねぇ」
作者「しっくりくるコトバがそこで見つかれば、別にいいんですよヒトからもらったものであっても。別の文脈もあれば広がりもできるでしょ」
女1「ふぅ~ん」
作者「『ひどい』を『痛い』に変えました。この『痛い』は『銀河の死なない子供たちへ』からですが、おそらくこの表現にも元ネタがあるんでしょう」

女1「……で、まだ意味を『かくしごと』してるんでしょ?」
作者「あとは、昔の「僕」でも分かるので、あえて書かないっ」
女1「……(じゃあここで書いてる意味なくない?)」

――サブタイトルに意味はない

女1「話を戻すと……その最終段落のサブタイがほぼ『Re:Re:Love』の歌詞の一部なんですよね。種明かしのためのサブタイ?」
作者「いや、サブタイは主に作者の覚書みたいなものなので、あまり気にしなくてよいです。あ、いちおうウェブ媒体へのアップを考えて、目次用の名前でもあります」
女1「じゃあ、この『0.Re:Re』ってのも『Re:Re:Love』からですか?」
作者「いや、アジカンも入ってます」
女1「やっぱり……名曲ですよね」

Re:Re:

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女1「ってことは……言い逃したことを後悔してんですか?」
作者「……」
女1「(図星だったか)」
作者「……えっと『Re:Re:』は傷をつくっても痛がってないですけど、うちの作品のほうでは痛い→病(やまい)→脈、っていう連想で繋がってます、ハイ……」
女1「分かりやすく無視したね」

――「想いはいつも言葉に足りない」

作者「ナラティブというか、文体のほうなんですが……あ、え? もう時間がない?」
女1「……誰と話してんですか?」
作者「……というわけで次回だそうです」
女1「まだほとんど本文に行ってないですけど?!」
作者「また近いうちにお会いしましょ~! (と手を振る)」
女1「どうせ茶番なんですから早く終わらせようよ……」

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『Two and One Thousand ~二ノ宮双葉について私が知っているほんの少しのこと~』あとがき的ななにか

――自分で書いたものに自分でボケてツッコむコーナー再開です。

作者「そんなわけで、ひさびさに聞き手というか、ツッコミ要員の女1さんの登場になるわけです」
女1「てか、私、もう名前出てるんだから千尋で良くない? 今回の作中では『セン』だけどさ」
作者「あれは双葉が付けて気に入ってるあだ名、という設定です」
女1「そうなんだろうけど、『設定』って言っちゃうとなぁ……」
作者「今回のAfter-talk『ほしあいのカニ』の番外編1にあたる↓の作品」

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――ほんとはショートショート程度におさめるつもりだった……

作者「これあれですよね、講座やゼミの課題として出した小説だったら講師の先生にけちょんけちょんに言われるやつですね。モチーフがストーリーに絡まってとっ散らかって。『水』『川』『釣り』『さかな』くらいなら何とかキレイになった気も」
女1「『ジンジャーエール』はあれでしょ? くるりの『ばらの花』からでしょ」

ばらの花

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作者「いつか使いたかったの『ジンジャーエール』!」
女1「あ、そっすか……てかアレなんすか、最初の記号的でひたすら韻を踏んでくる情景描写――その後の次の双葉の人物描写は意外とシンプルだし」
作者「これはあれですね、描写で人物をぽっかり浮かびあがらせたかったのにそれに失敗しただけですね。学校から双葉に会うまでの流れが好きなので削らずそのままで……最初の一行目はめっちゃ書き直してるので、その後のほうにまで気が回らないというヤツですなきっと。まぁ前半部はともかく超短編のつもりの描写をしてる……『含蓄』→『忖度』のセリフの流れとかは完全に音とか語感でそのセリフ言わせてるので、ナラティブ的なバックグラウンドがないんだよなぁ……」
女1「……そういえば、彼女への「線のように細い」って表現も、他に対比する『太い』あるいは折れて壊れる、とかそんな何かに繋がらないのよね……」
作者「ギリ『渓流釣り用の竿』に繋がってる、はず」
女1「『一度だけ父親に渓流釣りに連れていかれた話』はカットしてたじゃん……」

――『ほしあいのカニ』で出せなかった設定をともかく入れ込んだ

作者「カットした話といえば『ほんとはジンジャーエールじゃなくてビールが飲みたかった』ってセリフを入れて、本編『ほしあいのカニ』のビールを飲むところに繋がる……なんて考えてたのですが、どーしてもセリフに落とせなくて」
女1「双葉は私にビール買ってこいなんて言わないでしょ」
作者「そうそう、そういう話も書きたかったんだけどね……」
女1「私の親が離婚協議中(『お話合い』)ってのも一瞬しか出てきませんが……」
作者「うん。結局母親が親権持って、奨学金で大学行って、でも父親にこっそり援助してもらって声優の養成所に通って――『ほしあいのカニ』ではその父親が再婚するから援助も打ち切られそうってなバックグラウンドがありまして――」
女1「それ本編でも出てこない話ですけど……」
作者「あなたが作中で本音に近いところを直接言うわけないでしょう」
女1「いや、感情を吐露するような場面を作ってよ……」
作者「あ、双葉が言ってるあだ名『セン』はもちろん『千と千尋の神隠し』からなんで、二人が出会ったのが『5月(さつき・May)』というジブリ的な小ネタもチラっと入れてます」
女1「……そっちは、要るの?」
作者「要るかどうかと分からない点で言えば、もう少し百合っぽくはしたかったんですけど……ほら、千尋ちゃん家は離婚協議中で、男性に否定的なところがあるんだけど双葉に対しては『惹かれてるんじゃなくて、違う世界が知れて楽しいから』って言うだろうなぁと思って――こっちも憧れどまりかなぁ、と」
女1「ハイハイ恋愛体質じゃなくて悪うございましたねぇ(じゃあ素直に素直なキャラに作ればいいじゃん)」

――場面は別作品(W010)から借りてきた

作者「河原で女2人が話すシーンってのは別の話から借りてきて――というかあっちをボツにしてこっちの作品番号にしました。もとは直接話すんじゃなくてサイマルラジオを通して、好意を持っていた後輩のトークを聴きながら……って状況なんですけど」
女1「読み手的にはどーでもいい情報だけど、書き手的には重要なんね?」
作者「3月のさわやかな季節に合わせたシチュエーションだったのにねぇ……ラストシーンで堤防沿いの桜並木を咲かせるみたいな演出する予定でさぁ、スピッツの『ロビンソン』16秒間イントロのアルペジオでラジオごしに告白されるシーンがさぁ」
女1「(無視して)それで幻想的な感じにしてるんですね最後」

ロビンソン

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作者「別に「河原の道を自転車ではし」ったりはしないんですけど……元のシーンが『ホワイト』デーに合わせてるから『白々しい』って表現で残してるんだっけかな? 一白、二黒、だからだっけ?」
女1「いや知らないわよ……てか今回の最後のシーン、描写的に私は釣られる魚じゃない? 双葉の手を掴んで「売春なんかやめて私と付き合って!」とか言って連れ去った方がドラマチックだった?
作者「あ~ぁ(考えてなかった)」
女1「ああ(考えてなかったな)」
作者「『鱗』を描写に入れ込むことしか考えてなかったわ」
女1「今度は秦基博かよ」

鱗(うろこ)

鱗(うろこ)

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女1「どうせ私は「鱗のように身に纏ったものを捨て」ることができなかった、とか言うんでしょ大体分かってるわよ」
作者「あぁ……まぁでも近くに女装した一ノ瀬くんいるから、やっぱダメだわ」
女1「は?」
作者「大柄で、黒髪ロングの女性?とあなたがすれ違うところ書きたかったんだけど作中には入らなくてさ」
女1「えっと」
作者「双葉の次のお客さん……っていうか客じゃなくて……ま、ふたり、幸せに駆け落ちするでしょう姉さん女房だし」
女1「は?!」
作者「同学年だからって同じ歳と思うなよ、みたいな?」
女1「裏設定暴露しちゃっていいの?」
作者「一ノ瀬唯人くんと二ノ宮双葉さんの『六本木心中』な話は書くつもりないので、いいっしょ」
女1「女装してる理由だけでも教えてほしいわ……」
作者「理由はあるけど……話が長くなるから終わります! ちまちまと本編の2版作業に入ったり、次の話書いたりしますので、今後ともよろしくお願いします!」

女1「次の話はたぶん三と四の人が出てくると思います!」

作者「いうなよ……」

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映画『ここは退屈迎えに来て』配信の鑑賞記録とかとか

 
 
 
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すごく邦画らしい展開で、ストーリー的な盛り上がりはないけどシーン・カットで魅せる感じかな。なんにせよ、100分以下のランディングタイムだからというのが観ようかと選んだ大きな理由です(時間がねぇ……)

ロング画の長尺が多くてそれは好み。椎名妹を乗せた車が通り過ぎ、カメラだけ書店前にそのまま残ってサツキが遠藤の車に乗るまで一連なのは面白かった。

車に乗る、降りるシーンはいつも遠くから引きで撮ってて不思議な感じ。物語でも出てくるけど、田舎なんだから生活に車マストってこと風景の中にいさせたかったのかな。ただ室内では手持ちカメラが多く、他者視点を意識してるんだと思うけどカメラが細かく動いてタブレットだとかなり見づらい。

地方都市の描写がこの映画の世界観をしっかりと表現してると思う。最初フラットで広い道路が続くから高松かと思ったけど、富山あたりなんですね舞台。チェーン店の看板がそこかしこにあって、でも郊外はだたっぴろくて、まさによくある日本の地方都市って感じで。ストレートの長い、広い道路もそう。

あと2回あるラブホに車で入るとこのカットもなんか良い。引き画に日常感がありつつ郊外の廃れてるけど目立つ建物ってのが、ローカルな味が。

音楽がかなり重要なキーになるところも嫌いではない。サンボマスターとかフジファブリックとか。

茜色の夕日

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しかしまぁ地方都市に住む若者たちの悲哀――学校出ても地元に残り、狭い世界の古い価値観でごちゃごちゃせざるを得ない者たちと、卒業して上京した出戻り組はやっぱり「負け組」で、かつての狭い世界にもう戻ることもできない疎外感のなかにいる者たちの断絶――が描かれていて、今さらといえば今さらなテーマなんですが、まぁ刺さるモノがありますね当事者的な立場であるだけに。

てか、話題の中心にいた椎名くん――小さな山(高校)のイケメンボス猿のような存在――は、やっぱりそんなイケメンじゃなくて、だけど女優陣がキレイなんで、何でそんな彼を取り合いになるんだとは思いましたが、観てよかったと思いました。

私も昔、新保君のようなことを考えたような、考えなかったような……

 
 
 
 
 
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いま思い出したんですけど、やっぱりこういう退屈な田舎はウンザリみたいな作品、私好きなんだなと思い直した次第です。

(たいてい、セックスくらいしかすることないって話になるんだよな。オタクには小説やマンガ、ゲームがあるから何とかなるけど)

『ほしあいのカニ』After-talk4(お知らせも有)

女1「ところで、この間言ってた作品008って最終的にはどうなるんですか?」
作者「男は二人とも死んで、女は眠りから覚めなくて。幼い頃に三人夕方五時の鐘を聴きながら一房のバナナを分けて食べてる夢を彼女は見てる、ってシーンで終わる」

若者のすべて

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 女1「(こいつ闇が深いな……)それでバナナが出てくるシーンが必要だと。訊いといてなんですけど、ラストシーンしゃべっていいんですか?
作者「どうせ書いてるうちに変わるし
女1「でしょうね」
作者「書き上がらない可能性のほうがずっと高いし」
女1「をい」

――『恋のシャレード』の先生の自宅の書架にもあった名作映画DVDと並んであった『トランス』

 
 
 
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女1「あっちは登場人物三人に対して配役三人っぽいですけど、なんで今回は登場人物三人で役者は二人なんですか?」
作者「いや……怖かったのよ」
女1「?」
作者「『トランス』ないし『ビューティフル・サンデイ』に似てしまうのが……」
女1「ああ……」
作者「実際『ビューティフル・サンデイ』は読んだことも観たこともないんですけど……梗概は知っているので」
作者「正直、『先輩』が三人目の登場人物になるとは思わなかったですしおすし」
女1「……私の昔のワンエピソードのつもりだったのね」
作者「あなただけでは男1の人物を深堀りするのが難しくて……あ、そっちの意味じゃなくて」
女1「あーた、いろいろ失礼なんですけどっ!」

――なんだか急にfan(不安)になって

作者「なんだか今さらなんですが、男1の『普通になりたい』的な願望って、本来前提の『何者かでいられないのなら』という部分があるんだれど」
女1「はぁ」
作者「作中では表現してないんだけど、必要な気がしてきた……」
女1「はぁ? 本編中の最初に直す予定なのは2-2の『マイ・ブロークン・マリコ』のシーンを引き合いに出してるとこでしょ?!」


女1「『きりんぐみーーーそふとりーーーー!!』に変わるセリフないけど、お気に入りシーン切っても、『遺骨』のモチーフを切っても、『徹夜明け』『ビール』『つまみ』と『海賊』を入れるつもりだったじゃない?」
作者「それはそれで組み直しするんですが……シーンを一から作って……大晦日のできごとをちゃんと構成して――」
女1「どこに入れるのよ~! テンポ悪くなるじゃん!」
作者「……」
女1「絶対、私の出るシーン削る気でしょ!!」
作者「……」

――そんなわけで、本編の直しにも入りますし小説も書かなきゃなので、After-talkのコーナーは暫くお休みということで。ま、誰も困りはしないと思いますが。

 

*『ほしあいのカニ』本編はこちら↓