コーヒーとメロンソーダと片隅の静かな記憶
Facebookの投稿に触発されて、少し筆をすすめる。
友達限定投稿だったので、そのままは載せられないけれど、
心に響いたので一部だけ……
(中略)生前彼が好きだったコーヒーを持っていきます。飲みたかったそう
ですが、最後はとても飲めなかったそうです。いま、そこでコーヒ ーを私達が楽しめるのも、幸せなことなんですね。そういうコーヒ ー1杯の幸せを大切にしたい。
先ほどの方がですね、以前米子に来られたときに仰ってたんですよね。「山の手線内にはほとんどないミスドですが、地方のタ
そんなわけで、いきなり脱線して話は十数年前――
「……何をそれ?」
「これ? メロンソーダ」
「いや、それは見れば分かるけど」
「あたし好きなの。美味しいよ?」
「じゃ、ちょっとちょうだい」
「だめ」
「あっそ……ドーナツ、多めに頼んだんだけど食べない?」
「いらなーい」
「えっ? オレもこんなに食べられないんんだけど……」
「やばっ!」
「ん? どした? 急に隠れて?」
「あれ、同じ塾の…」
「えっ? あ、外の? ってか見つかるとヤバイの?」
「だって……」
「……オレと一緒にいるの見られるの嫌かよ」
「嫌よ」
「をいをい……」
「行った?」
「……行ったよ。もういない」
「ふぅ……これ飲み終わったら帰るからね」
「冷たいなぁ。オレがコーヒー飲み終わるまでは付き合ってよ」
「しょうがないなぁ……で? 話したいことって?」